ギタリストの浅見出です。
フラメンコ&クラシックギタリストのカニサレスの来日公演に行ってきました。
いやはや、すごかった!
カニサレスと言うギタリストの場合、どうしても超絶技巧ばかりがクローズアップされてしまうのですが(もちろん超絶技巧も文字通り超絶だったけど)、今回はそれ以上にアーティキュレーションが素晴らしかったです。
本当に、ピアニッシモからフォルテッシモまでの幅の広いこと、広いこと!ちょっとした短いフレーズの中にも細かい強弱が散りばめられていて、とても豊かな表情、表現がされていて観ていて聴いていてとても素晴らしかったです。
ゲストのダンサーとのやり取りもとても良くて、ステージ上での音楽と踊りの会話がとても良い感じに動いていて良かった。
サイドギターのファン・カルロス・ゴメスのギターも当然のように素晴らしくて、ルンバ・フラメンカのストラミングなんかはとてもグルーヴしてたなぁ。機会があれば彼のソロもいつか聴いてみたいものです。
しかし、フラメンコ、もしくはカニサレスの音楽性ってとても良いバランスなんですよね。芸術性とエンターテイメントのバランスが本当に絶妙で素晴らしい。
芸術過ぎてもエンタメ過ぎてもちょっと退屈と言うか興醒めしてしまう瞬間って言うのが(主に聴く側の問題で)どうしてもあるんですが、カニサレスは作曲されギター2本にアレンジされたものとインプロヴァイズとのバランスや、いかにもフラメンコなフィエスタ的と言うかエンタメな感じのものと、叙情的で美しく演奏する芸術的なところとのバランスが本当に素晴らしかったです。
惜しかったのは音響がちょっと微妙だったかなぁ。PAがアコースティックに慣れてない人だったのかなぁ。後半は少し持ち直したけど。
とは言えまた来日したらぜひ行きたい!
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